【猫の味覚】甘みや辛みは感じない?食べ物の好き嫌いはあるの?

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猫の味覚に関する豆知識。

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毎日エサをあげていると「猫は食べ物の味を感じているの?」と思うこともあるかもしてません。

確かに、猫は毎日同じエサやカリカリをあげていても美味しそうに食べています。。

猫の味覚はどのようなものでしょうか。また、食べ物に好き嫌いはあるのでしょうか。

猫は人より食べ物の味を感じない生き物。


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猫は人と比較し食べ物の味を感じづらい生き物です。

その理由は舌の構造が大きく異なること。

動物の舌には味を感じ取る味蕾(みらい)という器官があります。

味蕾とは
“味蕾(みらい、英: Taste buds)は、舌や軟口蓋にある食べ物の味を感じる小さな器官である。 人間の舌には約10,000個の味蕾がある。”
wikipedia

人間には約10,000の味蕾があるのに対し、猫の味蕾は1,000ほどしかありません。

人の場合は甘味・苦味・うま味・酸味・塩味を細かく感じ取ることができますが、猫は味の違いを細かく感じ取ることができないといわれています。

猫の舌はどんな味を感じる?


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猫が舌に味蕾が少ない理由は、肉食動物であることが理由とされています。

肉食動物は、肉の味を嗅ぎ分ける酸味苦味を敏感に感じ取る必要があります。

それぞれの味覚は下記のようになっています。
酸味:肉の鮮度を感じ取るためにもっとも発達している。また、食べ物の美味しさを酸味から感じている。
苦味:苦味には特に敏感で12種類の苦味を感じ取ることができる。腐った肉を食べないため。
塩味・甘味:ほとんど感じません。

苦味を感じる能力は、肉食の哺乳類の中でも飛び抜けています。

腐った肉には、苦味のあるアミノ酸含まれておりこの苦味を敏感に感じ取るために発達しています。

そのため、甘みや旨味は感じ取る必要性が少なく、味を細かく感じ取る必要がなかったのではないかという説が有力です。

塩味と甘味を感じないのはなぜ??


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塩味は野生では感じ取る必要性が少なく、あまり発達しなかったといわれています。

肉食動物は、動物の肉や血液から塩分を摂取します。

そのため、塩味に敏感でなくとも自然と摂取できる食性であったために敏感に感じ取る必要がなかったのです。

また、甘味も感じ取ることができないという研究結果もあります。

猫の甘みの研究
“2005年、アメリカのMonell Chemical Senses CenterとイギリスのWaltham Centre for Pet Nutritionにおいて行われた研究により、ネコ科動物の舌は他の哺乳動物とは異なっており、甘味を認識することができないことが判明しました。実験では、砂糖水と普通の水を数十匹のネコに与えたところ、どちらの水も同程度飲んだことが確認されたそうです。さらに猫のDNAを解析したところ、甘味を受容する器官を構成する二つのたんぱく質の内の一つ(T1R2)に対応する遺伝子が欠損してたとも。ですから猫に苦い薬を飲ませるとき、甘いシロップに混ぜたからと言って、積極的に口に入れてくれるわけではないようです。”
Cats’ Indifference toward Sugar

甘みは猫の食生活から感じ取る必要性が少なく発達しなかったとされています。

犬は果物などから栄養も摂取するため、甘みを感じ取ることはできますが、猫の食事はほとんど肉のため、甘みには鈍感なのです。

猫の下はなぜザラザラしている?


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猫の舌にはザラザラしている部分があります。これは糸状乳頭(しじょうにゅうとう)という名前があります。

猫の味蕾が少ない理由は、このザラザラしている部分の面積が多いことも理由の一つです。

ザラザラ(糸状乳頭)は舌の中央に集中しており、ブラッシング水を飲むために役に立ちます。

猫にとって体を綺麗に保ちストレス発散になるグルーミング、また水を飲むときにザラザラ部分に水をためて飲むといったことに役立っています。

好き嫌いが生じるのはなぜ??


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猫が味に敏感でないことはわかりましたが、猫にも食べ物の好き嫌いはあります。

毎日同じエサをあげていた場合、味に飽きてしまったり、カリカリに飽きて缶詰ばかり食べるといったこともあります。

猫は水分が多いエサを好むため、カリカリを食べなくなった時は水分を足して与えるといった工夫をしてあげましょう。

また、猫がエサを食べなくなることは、環境の要因である可能性があります。

猫は環境の変化にとっても敏感な生き物。飼い主さんの知らないうちにストレスを溜めてないかチェックしてあげましょう。