猫はなぜ喉をゴロゴロ鳴らす??
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猫の不思議な生態、「喉をゴロゴロ鳴らす」行為。
飼い主さんに甘えている時や日向ぼっこしている時など、リラックスしている時に出る行動です。
猫は喉の筋肉を動かすことでゴロゴロ音を鳴らしています。
安心している時や、気分がいい時にこの音を鳴らします。
この行動は一人でいる時にはみられない行動で、相手がいる時に「自分はリラックスしているんだよ♪」と伝えるためにとる行動です。
専門用語ではソーシャルソリシティテーションと名前がつけられています。
「社会上の勧誘や懇願」という意味であり、相手に気持ちを伝える時にとる行動です。
しかし、この行動は機嫌がいい時に取る事ばかりではありません。
猫ちゃんが異変など何かを訴えかける時にも使う行動です。
喉のゴロゴロは人間にも効果がある?
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猫のゴロゴロは不思議な行動であり、様々な研究がされています。
中には人間にとってもいい効果があるという研究結果もあります。
猫のゴロゴロは25~50ヘルツの音でなっています。
この音域は人間にもリラックスさせる効果があると実証されており、緊張をほぐす効果があるとされています。
また、この音域には「セロトニン」というホルモンの分泌を促進するともいわれています。
「セロトニン」は多幸感を産むホルモンとされています。
“脳内の神経伝達物質のひとつで、ドパミン・ノルアドレナリンを制御し精神を安定させる働きをします。
必須アミノ酸トリプトファンから生合成される脳内の神経伝達物質のひとつです。視床下部や大脳基底核・延髄の縫線核などに高濃度に分布しています。
他の神経伝達物質であるドパミン(喜び、快楽など)やノルアドレナリン(恐怖、驚きなど)などの情報をコントロールし、精神を安定させる働きがあります。”
参考:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-074.html
また、喉のゴロゴロは骨折の治療を早めるという効果もあります。
「猫は骨折が治るのが早い?」という定説があったのですが、そのを確かめるため実際にウサギで研究された事例があります。
この実験は骨折したウサギに猫のゴロゴロ音を聞かせるというもの。
研究では実際に骨折の回復が早まったという結果が出たのです!
この効果を利用して現在導入されているのが「超音波骨折治療法」。
プロのスポーツ選手などが骨折を回復させる治療法として利用しています。
“ 骨折の治りを早めるために超音波を利用する医療機関が増えています。これは、「超音波骨折治療法」と呼ばれるもの。この治療法は、サッカーのデビッド・ベッカム選手や野球の松井秀喜選手が骨折治療のために受けたことでも注目されました。先進医療としては、全国で244の医療施設(2010年5月1日現在)が実施しています。”
http://www.senshiniryo.net/column_a/09/index.html
ゴロゴロを鳴らさない猫もいる?
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野生の猫は母親の前でしか喉のゴロゴロを鳴らしません。
ゴロゴロはリラックスを表す行動であり、野良猫などは信頼できる母親にしか見せない行動とされています。
飼い猫は信頼できる家族の前ではゴロゴロ鳴らすこともありますが、家族になったばかりの猫や、ノラ猫期間が長かった猫などはゴロゴロを鳴らしにくいといわれています。
ゴロゴロを鳴らさなくても健康に異常はないため、心配はいりません。
このような場合でも、ゆっくり時間をかけて猫ちゃんとのコミュニケーションを重ねていきましょう。
また、猫ちゃんのリラックスできるスペースを作ってあげることも大事。
猫ちゃんは高いところや、暗くて狭いところが大好き。
野生の習性から、このような場所で安心して寝ることが多い生き物です。
キャットタワーやキャットハウスを設置してあげるとお気に入りの寝床なることが多いです。
他にも日光浴ができる環境も重要です。
猫は日光浴が大好き。日光を浴びることで毛並みを整えたり、ノミやダニの付着を防ぐ効果があります。
猫ちゃんの習性に応じた環境を作ってあげ、安心できる関係を築いてあげましょう♪